2021.10.27
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棟板金が強風で破損!火災保険で修理できる?適用条件と注意点を徹底解説

「強風のあとに棟板金が浮いていると言われた」「屋根のてっぺんの板金が飛びそうで不安…」。
そんなとき気になるのが、火災保険で修理できるのかどうかですよね。
結論から言うと、強風や台風などの自然災害が原因で棟板金が破損した場合は、火災保険で修理費用をまかなえる可能性があります。
ただし、経年劣化や施工不良が原因だと保険金が支払われないことも…。
この記事では、
棟板金とは何か・どんな役割があるのか
強風で棟板金が破損したときのリスク
火災保険が使える条件・使えないケース
申請の流れと注意点
悪徳業者にだまされないためのポイント
を解説します。
目次
- ○ 棟板金とは?役割と寿命
- ・棟板金(むねばんきん)とは
- ・棟板金の耐用年数の目安
- ○ 棟板金が劣化・破損する主な原因
- ・1. 強風・台風などの自然災害
- ・2. 熱膨張と収縮(経年劣化)
- ・3. 施工不良
- ○ 棟板金が破損したときに起こるリスク
- ・雨漏りのリスク
- ・飛散による二次被害
- ○ 棟板金の修理方法と概算費用
- ・よくある修理パターン
- ・棟板金修理の費用目安(足場込み)
- ○ 強風で棟板金が破損したときに火災保険が使える条件
- ・火災保険で補償されるケース
- ・火災保険ではおりにくいケース
- ○ 悪徳業者に注意!こんな営業トークは要警戒
- ・信頼できる業者を選ぶポイント
- ○ 棟板金修理と火災保険を上手に活用するコツ
- ○ まとめ|棟板金の破損を見つけたら、まずは火災保険をチェックしよう
棟板金とは?役割と寿命
棟板金(むねばんきん)とは
・スレート屋根や金属屋根の頂点部分(棟)を覆う金属部材
・屋根材同士のつなぎ目をふさぎ、雨風の侵入を防ぐ防水の要
・多くは鋼板(ガルバリウム鋼板など)で出来ており、中には貫板(ぬきいた)という下地材が入っている
一番高い・一番風を受ける場所にあるため、屋根の中でも特にダメージを受けやすい部分です。
棟板金の耐用年数の目安
・一般的な寿命:約10〜25年
・立地条件や施工状態によって差が大きい
・海沿い・山沿い・強風地域 → 劣化が早まりやすい
・日当たりが強い南面 → 熱膨張により釘が浮きやすい
定期的な点検と塗装・釘の締め直しなどのメンテナンスを行えば、寿命を伸ばすことができます。
棟板金が劣化・破損する主な原因
1. 強風・台風などの自然災害
・強風で棟板金が浮く・ズレる・剥がれる・飛散する
・固定している釘やビスがゆるみ、風を受けてめくれ上がる
👉 このような突発的な損傷は、条件を満たせば火災保険(風災補償)の対象になる可能性が高いです。
2. 熱膨張と収縮(経年劣化)
・日中は金属が膨張し、夜間は収縮するサイクルを毎日繰り返す
・少しずつ釘が抜け、貫板も緩んでくる
・釘だけが浮いている/貫板が腐っている、といったケースは経年劣化と判断されやすい
3. 施工不良
・釘の本数不足・長さ不足
・防水シートの施工不良
・貫板の固定不足 など
施工不良が原因の損害は、火災保険ではなく施工業者・ハウスメーカー側の保証の問題になります。
棟板金が破損したときに起こるリスク
雨漏りのリスク
棟板金が浮いたり外れたりすると…
・隙間から雨水が侵入
・貫板が腐る
・下地合板や断熱材まで水が回り、天井や壁に雨染み・カビ
といったトラブルを引き起こします。
✍【火災保険申請ガイド】雨漏りの修理に火災保険を活用する方法と注意点/被害事例や支払い事例も公開
飛散による二次被害
強風時に棟板金が完全に外れて飛散すると、
・自宅の屋根・外壁のさらなる破損
・隣家の屋根や車、通行人への被害
といった重大事故につながる危険もあります。
棟板金の修理方法と概算費用
よくある修理パターン
① 釘・ビスの増し打ち/締め直し
・軽度の浮き・ぐらつきの段階
・釘・ビスを打ち直し、不要な穴はコーキングで塞ぐ
② 貫板(ぬきいた)の交換
・貫板が腐っている・強度が落ちている場合
・既存の棟板金を一度外して、木製 → 樹脂製の貫板に交換することも多い
③ 棟板金の一部〜全交換
・棟板金の歪み・穴あき・サビが進行している
・台風で大きくめくれた/飛びかけている などの場合は交換推奨
棟板金修理の費用目安(足場込み)
・釘打ち直し・軽微な補修:約5〜20万円
・棟板金の一部交換:約15〜30万円
・棟板金の全交換:約30〜50万円
※屋根の形状・棟の長さ・足場の有無によって大きく変わります。
※強風や台風による破損なら、これらの費用を火災保険でカバーできる可能性あり。
強風で棟板金が破損したときに火災保険が使える条件
火災保険で補償されるケース
ポイントは「自然災害による突発的な損害」かどうかです。
・台風・暴風・突風・竜巻などで棟板金が浮いた・ズレた・剥がれた・飛んだ
・雹や雪による衝撃で棟板金が変形した
※被害を受けた日時が明確であることが大切
こうしたケースでは、「風災」「雪災」「雹災」の補償として、棟板金の修理費用が給付されることがあります。
火災保険ではおりにくいケース
・釘だけが浮いている・サビているなど、長年の経年劣化と判断される場合
・明らかに施工不良が原因の損傷
・保険契約の免責金額(3万円・10万円・20万円など)よりも被害額が少ない場合
・被害から3年以上経過している(時効)
※例外的に認められるケースもあるため、心当たりがあれば一度相談を。
悪徳業者に注意!こんな営業トークは要警戒
棟板金は悪質な訪問販売の「定番ネタ」です。
「近所で工事していて、たまたまお宅の棟板金が浮いているのを見つけました」
「今なら火災保険で自己負担ゼロで棟板金の修理ができます」
「今日契約してくれたら点検も工事も全部無料です」
このようなセリフで近づいてくる業者には注意しましょう。
信頼できる業者を選ぶポイント
・屋号・所在地・電話番号がはっきりしている
・ホームページに施工事例や火災保険活用の実績が載っている
・点検後、「問題ありません」「今回は工事不要です」ともきちんと言ってくれる
・契約を急がせず、見積内容を丁寧に説明してくれる
棟板金修理と火災保険を上手に活用するコツ
・強風・台風のあとは必ず屋根点検を行ったり、最低でも火災保険の申請時効3年に一度は点検する
・「棟板金 破損」「屋根板金 浮き」を指摘されたら、別の業者にも確認をしてみる
・自然災害による破損なら火災保険を前提に見積りを取る
まとめ|棟板金の破損を見つけたら、まずは火災保険をチェックしよう
・棟板金は屋根の頂点を守る重要な部材で、強風・台風の影響を最も受けやすい部分です。
・「強風で棟板金が破損した」「屋根板金が浮いている」場合など、自然災害が原因であれば火災保険(風災補償)が使える可能性が高いです。
・経年劣化・施工不良・免責金額未満の軽微な損傷は、火災保険の対象外となる主な理由になります。
・申請には、写真・見積書・調査報告書などが必要なため、屋根専門業者や火災保険申請サポート業者に相談が必須です。
・訪問販売の「棟板金が浮いています」営業には要注意。
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