2026.02.13
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建築基準法と火災保険の関係|耐火・準耐火・省令準耐火で保険料が変わる?確認方法と注意点

「火災保険の見積もりで、同じ補償内容なのに保険料が妙に高い(安い)…」
その差は、建物の“構造”と“耐火性能”が正しく判定できているかで起きることがあります。
実は、建築基準法上の区分である 耐火建築物・準耐火建築物、そして金融機関や住宅仕様で出てくる 省令準耐火建物は、火災保険の**構造級別(M構造/T構造/H構造等)**の判定に関わり、保険料に影響します。
この記事では、
・建築基準法上の「耐火性能」とは何か
・火災保険の「構造級別」とのつながり
・自宅がどれに該当するかの確認方法
・申込時・事故時に困らないための注意点(告知・違反建築リスク)
をまとめて解説します。
目次
- ○ 結論:建築基準法の「耐火性能」は、火災保険の“構造級別”に影響する
- ○ 「耐火」「準耐火」「省令準耐火」って何が違う?
- ・耐火建築物
- ・準耐火建築物
- ・省令準耐火建物
- ○ 火災保険の「構造級別」とは?(保険料が変わる理由)
- ○ 自宅の耐火性能(耐火基準)はどうやって確認する?
- ○ 省令準耐火になりやすい住宅の傾向
- ○ 注意点:建築基準法違反(違反建築)だと火災保険はどうなる?
- ○ よくある質問(FAQ)
- ○ まとめ
結論:建築基準法の「耐火性能」は、火災保険の“構造級別”に影響する
火災保険は、建物の燃えやすさ・延焼リスクなどにより保険料が変わります。
そのリスク評価の代表が構造級別で、一般的に以下の順で保険料が変動します。
・M構造(マンション構造):耐火性が高く、保険料が安い傾向
・T構造(耐火構造):次に安い
・H構造(非耐火構造):耐火性が低い扱いで、保険料が高い傾向
そして、この判定に関わるのが、建築基準法上の
耐火建築物/準耐火建築物(等)、ならびに住宅仕様としての
省令準耐火建物です。
「耐火」「準耐火」「省令準耐火」って何が違う?
まず、言葉が似ていて混乱しがちなので、ざっくり整理します。
耐火建築物
火災が起きても、一定時間、倒壊や延焼を防ぐための基準を満たす建物。
(建築基準法上の区分)
準耐火建築物
耐火建築物ほどではないが、一定の耐火性能を満たす建物。
(建築基準法上の区分)
省令準耐火建物
建築基準法の「準耐火建築物」と名前は似ていますが別物として扱われることが多い区分です。
住宅金融支援機構(フラット35等)で出てくる仕様に合致するなど、一定の防火性能を持つ木造住宅が該当するケースがあります。
木造でも条件を満たすと、火災保険でT構造扱いになり保険料が下がることがあります。
火災保険の「構造級別」とは?(保険料が変わる理由)
構造級別とは、建物の構造・耐火性能によるリスク区分です。
同じ「木造」でも、耐火性能の証明ができるかどうかで、扱いが変わることがあります。
住宅物件の代表的な区分(目安)
・M構造:コンクリート造の共同住宅など(マンション等)
・T構造:耐火・準耐火・省令準耐火に該当する、または一定の耐火性能が認められる建物
・H構造:上記に該当しない木造等、または該当していても証明資料がない場合
ポイント:“性能はあるのに、証明書類がなくてH構造扱い”になるともったいないことがあります。
自宅の耐火性能(耐火基準)はどうやって確認する?
保険会社は壁の中まで見られないため、原則として書類で確認します。よく使われるのは次の3つです。
1)建築確認申請書(第四面)で確認する
耐火建築物・準耐火建築物などは、建築確認申請書の第四面にある「耐火建築物等」欄のチェック・記載で判断できるケースがあります。
(建築時に提出し、確認済証が交付される流れの書類)
2)設計仕様書・設計図面・パンフレットで確認する
設計仕様書、図面、住宅性能を示すパンフレット、施工会社の証明書類などで確認できる場合があります。
省令準耐火の場合、資料内に以下のような表記で出てくることがあります(例)
・「省令準耐火」
・「省令準耐」
・「省令簡易耐火」
・「省令簡耐」 など
3)保険証券など“保険関連の書類”でヒントが見つかることも
現在加入中(または過去加入)の火災保険書類(保険証券、契約内容のお知らせ、異動承認書など)に、
「耐火性能を有すること」や構造級別の記載がある場合があります。
※ただし、保険会社・契約時期により記載形式は異なります。
省令準耐火になりやすい住宅の傾向
「うちは省令準耐火っぽい?」の目安として語られることが多いのが、
・2×4(枠組壁工法)
・木質系プレハブ
などの工法です。
ただし、“工法=必ず省令準耐火”ではありません。最終的には、仕様・証明書類で確認しましょう。
注意点:建築基準法違反(違反建築)だと火災保険はどうなる?
ここは誤解が多いので、丁寧に。
・「違反建築=即、保険金ゼロ」とは限りません。
・ただし、契約時の告知(申告)が不正確だったり、重大な虚偽があると、加入制限・支払いに影響が出るリスクは上がります。
・特に「構造級別」を安くする目的で、根拠なく耐火性能を申告するのは危険です。
安全策:“証明できる範囲だけを申告する”、不明なら施工会社・ハウスメーカー・管理会社に確認してから進める。
よくある質問(FAQ)
Q1. 木造は全部H構造ですか?
いいえ。木造でも、耐火・準耐火・省令準耐火として証明できれば、T構造扱いになる可能性があります。
Q2. 建築確認申請書が見当たりません。どうすれば?
設計仕様書・図面・パンフレット、施工会社の証明書類、過去の保険書類など、代替資料で確認できる場合があります。まずは手元資料を整理し、施工会社や管理会社に問い合わせるのが近道です。
Q3. 「省令準耐火」って建築確認申請書で分かりますか?
ケースによりますが、省令準耐火は建築確認申請書だけでは確認できないことも多く、仕様書や証明書類、メーカー資料などが必要になることがあります。
Q4. 証明書類が出せないとどうなりますか?
該当していても、保険会社の運用上、H構造扱いになる場合があります。結果として保険料が上がる可能性があります。
まとめ
建築基準法上の「耐火性能」と、火災保険の「構造級別」はつながっています。
特に、省令準耐火に該当する木造住宅は、証明できれば保険料に差が出ることがあるため、
①まずは「建築確認申請書 第四面」を探す
②なければ「設計仕様書・図面・パンフレット・証明書類」を確認
③不明点は施工会社やハウスメーカーへ問い合わせ
この順で整理するのがおすすめです。
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