2021.06.23

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火災保険申請のコツを自然災害調査士がわかりやすく解説!

今回、火災保険申請のコツをわかりやすく解説させていただくことになったのは、保険料を支払っていて、保険金は受け取らない人はいません。

しかし、実は保険金を受け取れていない人ばかりです。

受け取らないのではなく、受け取れていないんです。受け取れると知っていて受け取らないのではなく、知らないから受け取れていないんです。

なぜ受け取れていない人がいるのでしょうか。

火災保険の仕組み・対象・申請方法などが認知されていないからです。

本当なら保険で賄えた修繕費用を自費で支払っている方々が後を絶ちません。知らないうちに、必死に働いて貯めてきた預金を保険で賄えた修繕費用のために使っているんです。

そして、保険の請求期限は3年。保険法の第95条で定められています。多くの方々が3年経過したことで保険金を諦める姿を見てきました。

保険会社が保険金を受け取れることを教えてくれることはありません。

今回のブログ記事を通して、
火災保険の正しい知識はもちろん、保険会社から適正な保険金をしっかりと受け取っていただければと思っております。

目次

火災保険の申請前に知っておくこと!

火災保険の申請を成功させるには、火災保険について理解しておくことが大切です。火災保険の仕組みを理解すれば、今後新たに火災保険に加入される際はもちろん、火災保険の申請にも有利になり、より多くの保険金を受け取ることが可能になります。

火災保険の補償対象について

基本的に火災保険の補償対象は「建物」と「家財」の2つに分けられています。

持ち家の方は「建物」と「家財」または「建物のみ」。

賃貸の方は「家財」の契約になりまして、「建物」は所有者様が契約しています。

被害を受けた場合「建物」だけでなく、建物の中にある「家財」も損害を受けることがありますが、中には「建物」のみの契約をしている方もいらっしゃいます。

火災保険の申請をする際に、家財の契約があるかどうかで申請箇所も異なりますので、事前に確認が必要です。

火災保険の契約で重要なポイント

火災保険の保険金額(建物評価額)には、新価(再調達価額)と時価という2種類の評価基準があります。

・時価…経年による建物の価値の減少分を、新価(再調達価額)から差し引いた金額を指します。

・新価…同じ建物と同等のものを再築するのに必要な金額を指します。

※昨今の火災保険は新価が主流となっています。

保険金額とは、保険契約の際に設定する契約金額です。事故が発生した場合、保険会社 が保険契約に基づき支払う「保険金」の限度額となりますので、事前に確認しておきましょう。

基本的な補償範囲

火災保険は火災だけではなく、様々な自然災害などの事故による被害が補償されています。

①火災・落雷・破裂や爆発
失火や落雷による火事やガス漏れなどによる爆発

②風災・雪災・雹災
台風・雹・大雪などによる損壊

③水災
豪雨による洪水や土砂崩れによる損壊

④物体の落下・飛来・衝突
車の衝突や飛来物など、建物外部からの物体による損壊

⑤水濡れ
給排水設備などの漏水による損害

⑥騒じょう・破壊行為
集団暴力や破壊行為による損壊

⑦盗難
家財の盗難や盗難に伴う建物の損壊

⑧破損・汚損・不測かつ突発的な事故
故意ではなく、突発的に起きた損壊

立地や河川の有無から水災を外しているなど、周辺環境などに応じてカスタムしているケースも多く、保険の種類によって補償の範囲は異なっていたり、補償内容を拡大する、支払条件を変更する特約などもありますので、まずは事前に契約内容を確認しておきましょう。

また地震を原因とする火災事故などが起きた場合の保険金は火災保険からは支払われず、地震保険から支払われます。そして、火災保険は実損払いになっているが、地震保険は実損払いではありません。

火災保険の対象になる主な被害箇所

「建物」の補償対象
建物自体はもちろん、門・塀・垣、物置・車庫、玄関ドア・窓、庭木、冷暖房設備などになります。

「家財」の補償対象
家具、家電製品、衣類、自転車・排気量125cc以下の原動機付自転車などになります。

受け取れる保険金は2種類

①損害保険金
損害に対して支払われる保険金

②費用保険金
損害に伴って発生する諸費用として支払われる保険金(損害保険金の10%~30%)

支払われる保険金は大きく分けて「損害保険金」と「費用保険金」の2つに分けることができまして、合計金額を保険金として受け取ることになります。


以上が事前に知っておくべき火災保険の知識です。

自分で火災保険の申請を成功させるコツを公開!

火災保険の申請は個人で行うには非常にハードルが高いことから、多くの方が専門業者などに依頼しています。しかし、専門業者に頼むということは費用が発生します…「出来ることなら自分で申請したい」とお考えの方も多いと思いますので、自分で火災保険の申請を行う際の手順から成功のコツを公開!

火災保険の申請手順①~⑦

①被害箇所の確認をする
屋根上などの高所被害の確認には危険が伴います。無理をせずに専門業者に依頼するようにしましょう。

②保険会社の事故受付窓口に連絡
契約者氏名、保険証券番号、事故内容、被害状況などをを伝えます。

③修理業者または調査会社へ連絡、見積書の作成依頼
見積書は火災保険の申請を成功させるかどうかの重要なポイントになります。より多く保険金を正しい方法で受け取れるようするための見積書が作成できる経験が豊富経験が豊富な業者で見積りを取ってもらうようにしましょう。

④必要書類の準備、そして保険会社へ郵送

・保険金請求書
保険会社の事故受付窓口へ連絡後、ご自宅に保険会社から申請に必要な書類が届きますので、そちらの中に入っている書類になります。必要項目を記入します。

・事故状況説明書
被害箇所について「いつ、どこが、何で、どうなったのか」を保険会社へ提示します。

・被害箇所の写真
被害状況をわかりやすく保険会社へ伝えるため、各方角と各距離で撮影する。

・被害箇所の修繕見積書
保険会社へ損害額を提示するための修繕見積書。

⑤保険会社の現地調査実施
保険会社より派遣される調査員(鑑定人)が被害箇所の確認に来ます。被害状況などにより省略される場合があります。

⑥保険金の確定と入金
保険会社より認定額の連絡が入りますので、了承すれば1~2週間で保険金が振り込まれます。不服の場合は再度鑑定人を依頼することが可能。

⑦修理業者と打ち合わせ・修理
※保険金の用途は自由ですので、修理をしなくても問題ありません。専門業者に依頼する場合、専門業者の中には修理までがサービスに含まれているケースがありますので、依頼前にしっかりと確認をしておきましょう。

火災保険の申請で抑えておくべきポイント

①経年劣化による被害は対象外
この被害は経年劣化なのかどうか、例えば雨樋の歪みの場合に、雪の重みによる歪みであれば申請対象になりますが、熱による歪みは経年劣化です。保険会社から経年劣化を申請すると疑わしい案件であると判断されてしまうので、慎重に判断する必要があります。

②申請の時効は原則3年
被害から経過し過ぎると経年劣化なのか、自然災害による被害なのか、保険会社も判断ができないため、保険法第九十五条により時効3年と定められております。

しかし、建物は年月が経てば、実際に被害にあった箇所でも、書類の内容によっては、経年劣化だと判断されることがありますので、「3年以内だから…」と申請を先延ばしにせずに、早い段階で申請することをオススメいたします。

※特例で被害状況などにより3年経過後も申請できるケースもあります。別途遅延理由書などの書類提出が必要になります。

③保険料は上がらない
火災保険は自動車のように等級制の保険ではありませんので、何度使っても、いくら保険金を受け取っても、保険料が上がることはありません。

④保険金の用途は自由
保険金は損害額に対して支払われており、修理費用として支払われているわけではありませんので、復旧義務はなく、保険金の用途は自由です。しかし、被害状況によっては修理するべき場合もございますので、しっかりと被害状況を把握したうえで判断しましょう。

⑤修繕後の申請も可能
保険会社によって請求方法が異なる場合もございますが、「修理前の被害箇所の写真/修理後の被害箇所の写真/修理した際の見積書」が残っていれば申請することが可能です。※罹災証明書などが必要になるケースもあります。

火災保険の申請を成功させるコツ①~③

①新価(再調達価額)での評価基準の契約をすること

②見積書を各保険会社に合わせた上限単価で作成すること

③被害から3年以内であっても一日でも早く申請をすること

認定結果に納得いかないときの対処方法①~③

認定結果に納得いかない場合、
まずは保険会社へ認定金額の明細を送ってもらうよう伝えましょう。

①鑑定人を変更した上で、再度鑑定してもらう。
鑑定人を変更することで認定額が増えることがあります。保険金の認定は鑑定人の判断に委ねられている傾向が強い上に、鑑定人によって査定にムラがあるのも事実です。認定額に納得いかない場合は諦めずに再鑑定の依頼を出しましょう。

②弁護士に代理人として保険会社との交渉を依頼する。
着手金や成功報酬などが発生することと、弁護士に依頼したからといっても納得のいく認定を得れるとは限りませんので、状況によって依頼することも検討できます。

③そんぽADRセンターに連絡する
保険会社とのトラブルが解決しない場合の苦情の受付や保険会社との間の紛争解決の支援(和解案の提示等)を行ってくれます。

火災保険申請サポートに依頼するメリット①~③

①屋根上から外構、室内まで隈なく調査することが可能
これまでの経験と知識、そして過去のデータベースから各保険会社の特徴や傾向を把握したうえで、火災保険の申請が可能な被害を隈なく洗い出すことができます。

②適切な見積書を作成してもらえる
火災保険の申請で重要なポイントである見積書。各保険会社によって認定される単価ラインが異なりますので、それらを把握している業者であれば、最適な見積もりを作成することが可能です。

③調査から書類作成、保険金受給までの手間が省ける
個人で申請するには難しい調査から書類作成はもちろん、申請を成功させる方法でスムーズ且つ正確に進めることができます。

火災保険の申請は、どうしても保険会社は個人の申請の場合は足元を見てくる傾向があり、書類の完成度はもちろん、被害箇所が自然災害によるものだと説明する場合の説明不足や「雨漏りと漏水」のように言葉選びによっては経年劣化とみなされてしまう場合もありますので、火災保険の申請に不慣れな方は火災保険の申請サポート業者を利用することをオススメいたします。

個人で申請するべき?それとも専門業者に依頼するべき?

火災保険を申請するための、火災保険の予備知識から申請手順や方法、そして申請のコツなどを解説してきましたが、お読みいただいた方が「これなら自分でもできる」と思ったのであれば、専門業者へ依頼した場合の手数料などを考えると、個人で申請されることをオススメいたします。

当社の統計では、
これまで個人で火災保険の申請を成功している方は、ご自身または身近な方が建設関係のお仕事をされているケースが多いです。

■火災保険の申請を成功させるポイント

①被害箇所がしっかりと「いつ、どこが、何で、どうなったのか」を保険会社へ提示できる知識

②被害箇所を適切な角度で写真を撮ることが出来る

③被害箇所に見合った内容且つご加入の保険会社に合わせた適切な見積書の作成

申請内容に不備などがあると、申請が却下されるケースや、本来受け取れる保険金を減額されるケースもありますので、少しでも不安がある場合は専門業者に依頼するようにしましょう。

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